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2008年11月27日木曜日

フランス旅行その7~ラスパイユのビオ・マルシェ~

モン・サン・ミッシェルからパリに戻ってきた翌日は日曜日。 日曜日にだけ立つ市があるというので行ってみた。 それがラスパイユ通りのビオ・マルシェ

ビオというのはオーガニックという意味のようで、マルシェが市なので、ビオ・マルシェはオーガニックマーケットということになる。

ホテルを出て、バスに乗ってラスパイユ通り方面へ。パリのバスに乗るのはこれが初めて。一応車内アナウンスがあり、電光表示板もあったけれど、アナウンスは聞き取りづらく、電光表示は二つのバス停の名前を表示していて(次に停まるバス停とその次に停まるバス停?)、どこで降りればいいのか全然分からない。

何となくこのあたりだろう、というところで降車ボタンを押して降りたら、降りるべきバス停の一つ先の停留所だった。といってもラスパイユ通りまで歩いて3分ぐらいで、まったく問題なし。 下の写真は、バス停からラスパイユ通り方面に歩いている最中にとった写真。

ラスパイユ通りに入る手前の通り

この写真の通りを途中で左に曲がると、ラスパイユ通り。通りの真ん中に広めの中央分離帯のような歩道があり、そこにテントが200メートルぐらい?続いている。

テントによって売り物は様々で、野菜を売っていたり、岩塩を売っていたり、その場で軽食を作って出しているお店もある。

ラスパイユのビオ・マルシェ1

チーズだけを売っているお店もけっこうあった。クリーム専門店も。

ラスパイユのビオ・マルシェ2

結局、マルシェではジャガイモで作ったお好み焼きのようなものと、鶏肉とポテトのグリルを買って食べた。

マルシェの一帯には座れる場所が全然なかったので、他の通りでどこか座れるところがないか探していたら、とても変わった自転車が何事もなかったように駐輪してあった。いったいどうやったらこんなことになるのか。しかもしっかり鍵で街灯と固定してある

パリのラスパイユ通り近くで見た、変わった自転車

この自転車のすぐ先には、フェンスに自転車のフレームだけ(チェーンもギアも、ハンドルもサドルもペダルもなし。平行四辺形状の、本当にフレームのみ)がくくりつけられていた。誰かがギャグでやったのだろうか。

これら自転車が展示されている近くに公園があり、ベンチがあったので座って鶏肉とポテトを食べたが美味だった。ポテトはかなり多く、また鶏の油がたっぷりかかっていて、かなり満腹。

ベンチで油ギトギトポテトをむさぼる自分たちの少し前では、そのまま会社に行けそうな格好をした人々(男性も女性もいた)が子供を砂場で遊ばせており、そこだけはドレスコードを守らないと入れないかのような緊張感が漂っていた。

しかし、ようやくこれでフランス旅行4日目。年内に全部載せきれるだろうか・・・。

2008年11月22日土曜日

フランス旅行その6~モン・サン・ミッシェルの羊(プレ・サレ)~

早朝の写真撮影の後はホテルに戻り、朝食を食べた(朝食はホテルのレストランだけど建物は別で、前日の昼にオムレツを食べたのと同じ場所)。さて、これからどうしよう。もう島内は大体見たしなあ、もう一度対岸行ってみる?もしかしたら羊が放牧されているかもしれないし。ということで対岸へ向かう。

前日の夕方に歩いたときには一頭もいなかったけれど、できたてっぽいフンがたくさん落ちていた。きっと日中は放牧されているはず、と思って行ってみたら、案の定いっぱい羊がいる。

モン・サン・ミッシェルと牧草地、羊(プレ・サレ)1

どの羊も一心不乱に牧草を食べている。ただひたすら食べている。至近距離に近づくと逃げていくけれど、逃げるときも食べながら逃げていたように思う。頭を上げることはなく、とにかく食べながらのそのそ歩いていた。 おしっこしながら食べ歩いているのもいた。

モン・サン・ミッシェルと牧草地、羊(プレ・サレ)2

ここの牧草地は海の潮をよくかぶる影響で塩分やら養分を多く含んでいて、プレ・サレと呼ばれている、とガイドさんが言っていた。その牧草を食べる羊は肉に臭みがなくとてもおいしいらしい。その羊自体のこともプレ・サレと呼ぶそうで、その肉を出すレストランは必ずメニューにプレ・サレと明記している、とも聞いていた。 逆に、「この地方の羊の肉」とか書いてあるのは、ほぼプレ・サレではないので気をつけるように言われた。

羊の背中には赤や緑の印がつけられていたけれど、これは出荷時期を管理するための印だろうか。

モン・サン・ミッシェルと牧草地、羊(プレ・サレ)3

羊は皆おとなしく、動きもゆっくりでかわいらしいのだけれど、この後食肉として食べられてしまうと考えると悲しい気分にもなる。牧草を無我夢中で食べる様子も、まるで生きているうちにおいしいものをたくさん食べておこう、としているようにも見える。

集団で牧草を食べる羊(プレ・サレ)

食べられてしまうのはかわいそうだ、と思う一方で、ぜひ食べてみたい、とも思ってしまう。何しろ臭みのない羊肉なんて食べたことがない。

対岸に着いて、プレ・サレを出すお店がないか探していると、お店の名前にPre Saleとついているレストランがあった。前日来たときには全然気がつかなかったので、まさかすぐに見つかるとは思っておらず、喜び勇んで店内へ。

モン・サン・ミッシェル対岸にあるプレ・サレ専門店「Le Pre Sale」

自分はプレ・サレの串焼き、妻はその日のランチメニューを頼んだ(詳細は忘れたけれどプレ・サレを薄く切って焼いたような料理だった気がする)。食べてみると、本当に臭みがない。というか、何も聞かされずに食べたら何の肉だか分からないぐらい。豚に近い感じだったかな?おいしかった~。 羊の肉が苦手な妻も、おいしいおいしいと言って食べていた。デザートのリンゴのパイも美味。ノルマンディ万歳。

2008年11月18日火曜日

フランス旅行その5~モン・サン・ミッシェルの朝~

翌朝は5:30頃に起きて、日の出前後のモン・サン・ミッシェルを撮りに対岸方面に出かけた。まだ夏時間であるため、7時でも真っ暗。7:30ぐらいになって、ようやく少しずつ明るくなってくる。



モン・サン・ミッシェル 夜明け前の地平線

妻発見の撮影ポイントから、日の出前後に撮ったモン・サン・ミッシェル。これが7:50頃。
刻々と大気の色が変わっていくのが美しい。
妻は、シャッターを切る度にモニターで確認しては、肉眼には叶わないと言っていた。
その割に、一度カメラを持つとなかなか手放してくれない。

早朝のモン・サン・ミッシェル

8:30頃撮った日の出。この30分ぐらい前には、ツアーとおぼしき観光バスも一台やってきて路肩に停車し、日の出直前になるとカメラを持った人がぞろぞろ降りてきた。日の出スポットとしても有名なのかもしれない。
そして、日本人と多くすれ違った。(団体客ではなく、独りの人が多かった。)
おはようございます、という言葉を何度発しただろうか。
日本では早朝に道ばたで人とすれ違っても挨拶はしないけれど、海外だとどういう訳だか日本人と分かると挨拶するものだ。
そして、相手も違和感なく応えるので、きっと多くの人に共通する感覚なのだろう。



モン・サン・ミッシェル付近から見た日の出

しかし寒かった。冬用のコートを着ていったけれどそれでもまだ寒い。それでも夏時間なのだから不思議だ。


余談:
前の晩、お風呂に入ろうとしたらお湯が出ない。
妻は、ヨーロッパだし島だから早く入らないと、もしかしたらお湯が出ないかもしれない、と言っていた。
自分はそんなこと絶対ありえないと考えていたので、愕然とした。
妻は、やっぱり私の方が経験値が高い、としきりに独り言を言っていた。
この日、起きたらお湯は出るようになっていて、写真を撮りに行く前に入浴することができてほっとした。

2008年11月9日日曜日

フランス旅行その4~モン・サン・ミッシェルの夕暮れ~

15:30頃ホテルにチェックインをしに行くと、チェックインは16時からだと言われた。30分ほどお土産屋をぶらついて再度ホテルに行くと、今度は部屋の清掃が終わったかどうか分からなくて、清掃担当に電話しても出ないからもうあと30分待て、と言われた。フランスはサービスの質が非常に悪い、とガイドブックに書いてあったけれど、それはスーパーのレジ係とかの話で、さすがにホテルは普通なのかと思っていたけれど、そうでもないようだ。ただ、対応してくれた人は一応「I'm sorry.」とは言っていた。

16:40頃チェックインを終え、それから対岸へ向け出発。日本だと、この時期17時前後には真っ暗になるけれど、フランスはまだまだ明るい。 下の写真は、対岸とモンサンミッシェルの中間あたりから撮ったもの(実際は対岸に着いて戻ってくる途中に撮ったので、19時ぐらい?)

水面に映るモン・サン・ミッシェル

対岸側から見ると、モンサンミッシェルは北側。西側には牧草地が広がり、その上を鳥が飛び、遠くの方に同じぐらいの高さの木が並んでいる。なんだかとてものんびりした気分になる。

ノルマンディーの西端から見たブルターニュ方面

夕暮れのモン・サン・ミッシェル付近

どこかで夕食を食べようかなと思っていたけど、結局その時は良さそうなお店が見つからず(大量の観光客を受け入れている大味な感じのレストランばかり)、スーパーで水を買ってモンサンミッシェルに戻ってきた。適当に島内のレストランに入り、自分は羊の薄切り肉を焼いた料理、妻は鮭のローストを頼んだけれど、どちらも大味。前菜に頼んだムール貝はまあまあおいしかったし、食後に頼んだチーズもおいしかったけれど、メインがイマイチで残念。

↓最初に頼んだ魚のスープ。ちょっと塩辛かったけど、おいしかった。
モン・サン・ミッシェルのレストランで食べた魚のスープ

チーズについては、行きの車中でガイドさんから色々聞いていた。曰く、フランスではチーズ(フロマージュ)は食事の最後に食べるのが基本。デザートを食べた後か、デザートを食べずに食後に食べるか、どちらかで、チーズを食べる際はパンなどとは食べず、食べるとしたらレタスと一緒に食べる。何種類か運ばれてくるから、そこから数種類選んで、さらにどの順番で食べたらいいかを聞くべき、なぜなら繊細なチーズの前に味の強いものを食べてしまうと、味が分からなくなってしまう、とのこと。

このレストランでは選択の余地はまったくなく、チーズ3種類が盛られたお皿が置かれ、食べる順番を聞く間もなく店員さんは去って行ってしまった。店員さんを呼ぶのも面倒なので適当に食べたものの、チーズの名前ぐらいは聞いておこうと聞いてみたら、カマンベール、ポン・レヴェック、リバロとのこと。ノルマンディー地方の三大チーズだとガイドさんが言っていたものだ。注文しておいて良かった。結局フランスのレストランでチーズを食べるのはこれが最初で最後だった。

食事そのものはイマイチだったけれど、店員さんはフレンドリーな感じで、チーズを食べ終わると「No coffee?」と聞き、要らないと言うと、「No calvados?」と聞かれた。これもガイドさんが言っていたことだけれど、フランスでは満腹になったときにカルヴァドス(リンゴから作られたブランデーのような強いお酒)を少し飲んで(飲ませて)、胃の中にたまっている食物に穴を開けるような感覚を得ることで、さらに料理を食べる(食べさせようとする)風習があるらしい。思わず笑うと、店員さんも笑っていた。

食事が終わると、さすがにもう真っ暗。20時ぐらいまではやや明るい感じだったけれど、20:30には真っ暗になっていた(気がする)。修道院がライトアップされていたので、一度部屋に戻って三脚を持ちだし写真撮影。わざわざ三脚を持ってきて良かった。

ライトアップされたモン・サン・ミッシェルの修道院

2008年11月2日日曜日

フランス旅行その3~モン・サン・ミッシェルの修道院~

お世辞にもおいしいとは言えないオムレツを食べた後、来た道をそのまま上がって修道院へ。

正面にある扉が修道院入り口のように見えるけれど、元々はそれより手前の部分が教会の入り口だったらしい。雷で教会の一部が壊れてしまって、なかなか修理できず、仕方がないから壁を作って今の姿になったとのこと。

尖塔の先についている金色の像(ミカエル像)は、つい最近ヘリコプターで取り付けたもので、歴史的な価値はないので見なくて良いです、としきりにガイドさんは言っていた。

モン・サン・ミッシェルの修道院

上の写真を撮ったところで、後ろを振り返ると↓こんな感じ。

ブルターニュとノルマンディーの境界

写真右奥から手前に流れている川が、ブルターニュ地方(写真右側=西側)とノルマンディー地方(写真左側=東側)を隔てる境界線であるらしい。元々モンサンミッシェルはブルターニュ地方に属していたのが、ノルマンディー地方から道路でつながったために、今ではノルマンディー地方に属している、時々ガイドブックでブルターニュ地方と書いているものがあるが、それは間違いです、と行きの車中でガイドさんが言っていたが、こうして見るとよく分かる。

修道院すぐ隣のラ・メルヴェイユ(「驚異」の意らしい)という、食物の貯蔵庫や修道士達の居住空間が入った建物の最上階(3階部分)にある回廊。かつて修道士達がここを歩く際は、必ず時計回りに歩かなければ行かなかったとのこと。お互いの顔が見えると雑念が生じてしまうから、そうしたことがないよう、一方通行にして背中しか見えないようにしたらしい。

モン・サン・ミッシェル ラ・メルヴェイユの回廊1

その回廊は、柱の円柱(コラム)の部分が花崗岩、そこから天井を支えている部分が石灰岩、天井は栗の木でできている。それだけでも十分凝っているけれど、柱ごとに飾りもちがった形になっていて、本当に手が込んでいる。

モン・サン・ミッシェル ラ・メルヴェイユの回廊2

この後さらに修道院内部を30分ほど見学。ここは長い時間をかけて少しずつ増築したようになっているため、ある部屋はロマネスク様式、ある部屋はゴシック様式、そしてまたある部屋はロマネスクとゴシックの中間のような建築手法だったりと、あまり建築に興味のない自分が見ても面白い。

最後にモンサンミッシェルで一番細い道を通って外に出ましょう、とガイドさんが案内してくれた道が下の写真。本当に細い。少し体を斜めに向けないと、腕が壁にぶつかってしまうぐらい。

モン・サン・ミッシェルで一番細い道

この後、同行したツアー客の大半は30分ほどの自由時間でお土産を買ったりして、日帰りでパリに戻っていった。自分たちはモンサンミッシェル内のホテルで一泊するので、まずホテルにチェックインし、その後対岸に行ってみることにした。