宮殿の中を進んでいくと、壁・天井・柱の美しさに目を奪われる、のだが、
なぜそこにあるのか分からないものもあった。
この写真、一見きらびやかな部屋を写しているだけに見えるが、右下に変なものが写り込んでいる。
その正体は・・・
なんと巨大な風船プードル!しかもメタリック!こんなものがあることは、ガイドブックにも当然書いていないし、全然知らなかったので、最初は唖然としてしまった。
しかも、宮殿に元々ある絵や壁や柱はほとんど何も保護されておらず、触ろうと思えばいくらでも触れる状態なのに、このフーセンは手で触れられないよう、かなり広い範囲を仕切り立ち入り禁止にされている。ただのガラクタではなく、仰々しく作者名や、作成年などが書かれたプレートも置いてある。何とかにインスピレーションを受けて作られた、とかなんとか、そんな説明まであるが、ギャグにしか見えない。
他の見学客は、最初はなんだなんだという感じでフーセンを眺めるものの、その後は天井や絵を一生懸命鑑賞し、誰も気にとめていないように見える。自分たちも変なメタリックプードルは気にしないようにしていたが、次の部屋に進むと・・・
今度は銀のメタリックウサギフーセン(これはフーセンじゃないかも?)が台座付き、しかもアクリルケースで保護された状態で置かれている・・・。まあ、このぐらい保護しないと、誰かがすぐ割ってしまうだろう。
下の写真は猿を抱くマイケル・ジャクソン、
そしてこれが極めつけ、天井からぶら下がるビニール製ザリガニ。
これなど、レジャー用で普通に売っていそうな代物だ。それが、シャンデリアと同格のような感じでぶらさがっている。いったいヴェルサイユ宮殿側は何を考えているのだろうか。理解できない。
これ以外にも、アメリカのコミックから飛び出てきたような大きな熊と警察官が並んだ人形や、巨大なドラム式洗濯機(縦7メートル、横5メートルぐらい)の模型とか、色々あった。
多くの人は眉をひそめたり、目もくれなかったり、あまり興味はなさそうだったが、途中椅子で休憩していたら、外国人男性二人がザリガニか何か、ガラクタを指さしながら英語で
" What do you think about this? "
" Yeah..., it's very good."
と真顔で話していてびっくりした。
帰国後調べてみたら、これらはすべてジェフ・クーンズというアメリカのアーティストの作品らしく、今年の9月10日から12月14日までの、期間限定の特別な展覧会であるようだ。
よりによってその期間中に行くことになるとは。運が良いんだか、悪いんだか。
2008年12月26日金曜日
フランス旅行その12~ヴェルサイユ宮殿内部の奇怪な展示~
投稿者
たわらねずみ
投稿時間
19:52
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2 件のコメント:
これはおもしろい。
ほんと、ギャグにしか見えない!
it's very goodですな(笑
コメントありがとうございます。
いやほんと、何事かと思いました。
日本じゃ考えられないですね。
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